
チャーチ・モード(教会旋法)というと難しく聞こえるかもしれませんが、考え方としてはメジャースケール、マイナースケールと同じなので、それが分かってさえいれば、あとは覚えるだけです。
チャーチ・モードは難しくない
チャーチ・モードは以下の7種類
- アイオニアン・スケール (メジャー・スケール)
- ドリアン・スケール
- フジリアン・スケール
- リディアン・スケール
- ミクソリディアン・スケール
- エオリアン・スケール (マイナー・スケール)
- ロクリアン・スケール
ご覧のとおり、アイオニアン・スケールはメジャー・スケールと全く同じもので、エオリアン・スケールとマイナー・スケールも同様です。
呼び方が違うだけです。
メジャー・スケールは明るい音階、マイナー・スケールは暗い(悲しい)音階というのはご存知だと思いますが、その他にも違った印象を持った音階が5つあるということです。
忘れがちな大前提を確認
本題に入る前に大事なことを一つ。
五線譜で「ドレミファソラシド」を表記するとすごくシンプルです。
これだけを見ると単純に音符が一定の間隔で並んでいるのですが、実際のピアノの鍵盤と照らし合わせてみると、、、
「ミとファ」、「シと(オクターブ上の)ド」の間は黒鍵が無い半音の関係になっています。
ドからスタートして白鍵のみを順にドレミファソラシドと弾くと、誰もが知っている音階、Cメジャー・スケールすなわちアイオニアン・スケールです。
次に、ラからスタートでラシドレミファソラと弾くと、暗い響きのマイナー・スケール、すなわちエオリアン・スケールとなります。
このように、ピアノの白鍵だけを使い、どの音からスタートするかによって音階の印象が違ってきます。
なぜなら、半音になっている音同士の位置関係が変わってくるから。
ここで、「どうして黒鍵は使わないのか?」という疑問を持つ人もいるかもしれませんが、とりあえず西洋音楽とはそういうものだと思っててください(笑)
後で説明しますが、移調する際に音階の調整役として必要となります。
白鍵はドレミファソラシの7種類があるので、モードも7種類。
五線譜で見てみましょう。
7種類のチャーチモード
(ドはじまり) アイオニアン・スケール (メジャー・スケール)
(レはじまり) ドリアン・スケール
(ミはじまり)フジリアン・スケール
(ファはじまり) リディアン・スケール
(ソはじまり) ミクソリディアン・スケール
(ラはじまり) エオリアン・スケール (マイナー・スケール)
(シはじまり) ロクリアン・スケール
実際に鍵盤楽器で弾いてみて、音階の雰囲気を掴んでみましょう。
民族音楽ぽかったり、不思議な感じがしたりと、スケールによって受ける印象が違うと思います。
チャーチモードの覚え方
覚え方は各スケールの頭の文字をとって
アドフリミエロ
口に出しやすいので、10回も唱えれば覚えれますよね。
以上が各スケールの概要です。
そんなに難しくはないですよね。
Cに移調するとスケールの特徴が見えてくる
少しややこしくなるのが移調ですが、これもメジャー・スケールやマイナー・スケールを移調する時と全く一緒。
ここでは、すべてのスケールをドから始まるCスケールで見てみましょう。
Cアイオニアン・スケール (Cメジャー・スケール)
Cドリアン・スケール
Cフジリアン・スケール
Cリディアン・スケール
Cミクソリディアン・スケール
Cエオリアン・スケール (Cマイナー・スケール)
Cロクリアン・スケール
こうやって全てをCのスケールに移調して五線譜を見ると、基本であるCアイオニアン・スケール(Cメジャー・スケール)と比べて、どの音が半音高く(#)なってたり低く(♭)なってたりするかが分かりやすい。
丸暗記してしまうと楽ですね。
ミクソリディアンの参考曲
物すごい分かりやすい使い方をしてるのがビートルズのTomorrow Never Knows。
コードがほぼC7のみのCミクソリディアン・スケールで作られてます。
これらのスケールを知識として覚えていると、作曲で確信的に用いることができるので、ぜひ覚えてみてください。