哲学書初心者おすすめ

哲学書に興味があって読んでみようと思うんだけど、どこから入ればいいのか分からない!そんな哲学書初心者の方のために、おすすめの書籍を7つご紹介します。選定にあたっては、比較的読みやすく実生活にも役に立つ、という点を念頭に置きました。ちなみに、順不同です。

人生の短さについて/セネカ著

人生は短いのだから、時間を大切に使いなさい!といった類の本は今でも頻繁に出版されていると思いますが、この「人生の短さについて」という本はその原点と言えます。人生に残された時間についての悩みは、不老長寿の薬でも発明されない限り、人類普遍のテーマでもあります。

「人生の短さについて」は、およそ2000年前のローマの哲学者セネカにより、パウリヌスという人物に当てて書かれた長い手紙となります。人類普遍のテーマであるがゆえに、今読んでもまったく古さを感じさせません。むしろ、現代の効率性や合理性ばかりを追いかけたライフハック的な本には見られない教えもあり、凄みがあります。

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ソクラテスの弁明/プラトン著

言わずと知れた古典的名著。紀元前4世紀前半頃の古代ギリシャ、ソクラテスの弟子的存在のプラトンによって書かれました。

本書は、とある罪状で裁判に訴えられたソクラテスの弁論部分を、告発者との対話形式で書かれています。かの有名な「無知の知」という言葉でも有名な本書(正確には”不知の自覚”というべきなのですが)。読み物としても面白いので、古典入門にもぴったりです。

自省録/マルクス・アウレリウス

こちらは、紀元2世紀に生きたローマ帝国の皇帝マルクス・アウレリウスが、多忙な職務の中にあって書き残した随筆を集めてまとめた本です。

本人はこれを世に発表するつもりはなく、自分を戒め、奮い立たせるために書いたノートといった感じです。したがって、何も知らずに読んだ読者はマルクス・アウレリウスに説教されているように感じるかもしれませんが、実際は、マルクス本人が自分へ向けて語りかけているのです。

自分に気合を入れたいとき、襟を正したいときに読むと効果的。短い文章が多いため、すきま時間を利用して、適当にパッと開いて目に入った章を1~3分で読むというお手軽な読み方もできます。

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方法序説/デカルト

今回紹介する本の中では、一番哲学書らしい哲学書かもしれません。「我思う、ゆえに我あり」という言葉で有名ですね。

本書は、デカルトが考えた、真理にたどり着くための究極的な方法論だと言えます。ありとあらゆるジャンルの本を手に入るだけ読みまくったデカルトですが、それによって得られたのは自分が無知であることだけでした。絶対的な真理など、何一つ知ることができなかったというのです。そこでデカルトが考えたのは、どうやっても疑いようのない絶対的な真理からスタートして、そこからひとつひとつ真理を発見して重ねて行こう、ということでした。

デカルトの真理を求める熱意と誠実さに感銘を受けます。

エミール/ルソー

ルソーによる歴史的名著といえば「社会契約論」ですが、これと同じ1762年に出版されたのが「エミール」です。岩波文庫で上・中、下巻に分かれている大著です。

「エミール」がどんな本なのか平たく言えば、ルソーによる子供の教育論です。教育論と書くと少し難しそうな内容をイメージしてしまうかもしれませんが、実際は小説のような形式で書かれており、「社会契約論」と比べると親しみやすくなっています。エミールとは、この本で描かれる物語の主人公の男の子です。

読書について/ショーペン・ハウアー

まるで読書することを否定しているかのような始まり方をする本書も、非常に読みやすく、哲学書初心者にもおすすめできます。ショーペン・ハウアーの代表作はなんと言っても「意志と表象としての世界」ですが、まずはライトな「読書について」や「幸福について」から触れてみるのが良いと思います。

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哲学入門/バートランド・ラッセル

「哲学入門」というタイトルからは読みやすそうなイメージを受けるかもしれませんが、実際はそれなりに骨太な内容です。今回紹介した他の本とはジャンルが違い、主に認識論について書かれています。初心者の方は、本書第15章の「哲学の価値」、第14章の「哲学的知識の限界」から読むと入りやすいかもしれません。

最後に

古典哲学書は、同じタイトルの本が複数の出版社から出ていることも多いため、購入の際に迷う場合があるかと思います。どれが良いとは一概に言えないのですが、いくら評価が高くても、出版年が古いものは活版印刷や古い翻訳のせいで読みにくさを感じる場合が多いので、初心者があえて選ぶ必要はありません。個人的には、文字が大きく詳細な解説が付いた「光文社古典新訳文庫」がおすすめです。

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