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クリアな音質で聴きたいだけ

こんな記事を目にしました。

ジョン・レノン、アルバム『イマジン:アルティメイト・コレクション』発売決定

ジョン・レノンの名盤がリミックスやリマスターされ、映像作品や未発表音源も同梱されるようです。

最近でもコンスタントにリリースされているジョン・レノンの作品ですが、過去に何度かオリジナルアルバムのリミックス版が発売されたことがありました。

リミックスされるたびに、オリジナルミックス尊重派からは批判の声が上がっています。

しかも、割と否定派の声が大きいんですよね。

僕はジョン・レノンの曲に関しては、オリジナルミックスは全然好きではなかったので、むしろどんどんリミックスして欲しい派です。

たとえオリジナルミックス独自の良さが失われたとしても、良い音で聴けることの方が僕にとっては重要なので。

今回の「イマジン:アルティメイト・コレクション」には、イマジン収録曲のレコーディング時における、装飾のないライブな演奏も聴けるとのこと。

こういうの大好きなんですよね。

ミックスで極端に色づけしたサウンドが好きではないので。

イマジンのプロデューサーは、かのフィル・スペクターによるもので、お得意の「ウォール・オブ・サウンド」がミックスにも発揮されています。

僕はこれが気に入らなかったんですよね。

1971年にリリースされたジョージ・ハリスンの「オール・シングス・マスト・パス」もそうですが、せっかく曲が良いのに、見通しが悪くなっている。

それが味だと言われればそれまでだけど、楽器の音もしっかりと聞き取りたいわけですよ。

そういう意味で、2000年にリミックスを施してリリースされた「オール・シングス・マスト・パス」は最高で、この作品を聴く頻度が格段に上がり、お気に入りの一枚になりました。

やっぱり、音楽はクリアな音で聴けることに越したことはないと思うんです。

古典ではなくクラシックとして輝かせ続けるためのリミックス

少なくとも、最新の楽曲と並列に流されても違和感のない音質であるべきだと。

そうしないと、新しい世代に聴いてもらえる機会を失うかもしれない。

なので、ミックスが古くさい音源は、可能な限り時代に合わせてリミックスしていくのが良いのではないかと思っています。

誤解を恐れずに言えば、ミックスは単なるフォーマット。

確かにミックス自体も大切な音楽表現ではあるけれど、音楽の本質ではないと思うんですよね。

時代性は大事にすべきですが、エンジニア目線にこだわるあまり、大衆と言う名のリスナーに音楽の魅力が伝わらなくなってしまっては本末転倒です。

多くのリスナーはミックスを聴いているのではなく、全体の印象、メロディ、歌詞、ヴォーカルや楽器の演奏などに魅力を感じているわけです。

そこを踏まえるミックスこそが、本来のミックスなのではないでしょうか?

要するに、素材の良さを最大限に生かしてリスナーに届けるためのミックスです。

その時代に流行ったサウンド(ミックス)は、歴史として別に残しておけばいいんです。

必要なのは、古い曲の良さを現代人にも分かりやすいように翻訳してあげること。

過去の音楽をクラシック(一級品)にするのはいいが、その道の探求者しか聴かないような「古典」にしてはいけないと思います。

オリジナルのマルチトラックの関係でリミックスに限度があるのなら仕方ないけれど、多くの人が一聴して音が悪いと感じる音源については、可能な限りどんどんリミックスして欲しいなというのが僕の意見です。