楽曲分析の記事が前回からだいぶ開いてしまったので、今回もミスター・チルドレンの曲をご紹介します。

曲は「名もなき詩」。

この曲はキーがGですので、ダイアトニックコードは次のようになりますね(3和音の場合)。

I
G Am Bm C D Em F#m

洋楽っぽい作りのAメロ

この曲の大きな特徴であるドラムのリズムパターンは、ビートルズの「Ticket To Ride (涙の乗車券)」がベースにあると思います。

 

そして、イントロからAメロまでほとんどがGのコードで、途中で2小節Amが入るという曲の作りは、「Ticket To Ride」のイントロからずっとAのコードで引っ張り、サビの直前でBmが登場するという構成に非常に似ています。

どちらの曲でもダイアトニックコードで見ると1→Ⅱmという進行ですので、「名もなき詩」は「Ticket To Ride」の影響下にあると言えます。

 

このようなコード進行やリズムの作り方が、「名もなき詩」の前半を洋楽っぽく演出しているんですね。

 

邦楽らしいコード進行のBメロ

一転してBメロは邦楽らしいコード進行です。

メロディも日本人には特に耳馴染みが良いのではないでしょうか。

 

「苛立つような街並みに立ったって」という歌詞の部分のコード進行は

C  D  B7  Em  GonD

B7だけが上記のGのダイアトニックコードに含まれていません。
これは、次のEmをトニックに見立てると、B7からのドミナントモーションの形になっているので、B7はセカンダリードミナントということになります。

 

のBメロを挟んで、またAメロに戻ります。

ただし、このAメロの次にはサビが来るので、コードがトニックのGではなくサブドミナントのCになっており、「ん?何か来るぞ」という期待感をあおる役目を担っています。

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サビで初登場のA7がキモ

サビの「あるがままの心で生きられぬ弱さを、誰かのせいにして過ごしてる」の部分のコード進行は、

G  Bm  C  B7  Em  A7  C  D

となっています。

 

ポイントは初登場のA7というコード。

それまではAmでしたが、ここではメジャーコードになって登場します。

これも前出のB7と同様で、A7はⅤ(ドミナント)であるDをトニックと見立てたセカンダリードミナントです。

 

そして、Dをトニックに見立てた場合のⅤのコードもA7ですので、Ⅱ7のコードは、そのダイアトニックコードにおいて、よりⅤへ進行したくなるコードと言えます。

 

以上ですが、だいぶ散漫な記事になってしまいました。
この曲の後半には半音上への転調などもあり、それらについても書きたかったのですが、
情報量が多すぎるのも良くないですね。

 

次回からは1曲につきワンポイントに絞ってご紹介していきたいと思います。