「書くことについて」とは

スティーヴン・キングは言わずと知れたホラー小説の巨匠であり、「シャイニング」「IT」「キャリー」などの他にも「スタンド・バイ・ミー」「ショーシャンクの空に」といったホラー以外のジャンルでも数多くの名作を生み出しています。
映画化された作品も多数あるので、誰もが一度は何かしら触れたことがあるでしょう。

 

「書くことについて」という彼の著書があります。

その中にズバリ「書くことについて(On Wrinting)」と題された、小説を書くということについての彼自身の考え方や作法などが赤裸々に綴られているセクションがあります。
これがそのまま「曲づくり」という行為にも当てはまるんじゃないかと感じたので、いくつかご紹介します。
太字部分は「書くことについて」より引用。

インプットとアウトプットをし続ける

「作家になりたいのなら、絶対にしなければならないことがふたつある。たくさん読み、たくさん書くことだ。私の知るかぎり、そのかわりになるものはないし、近道もない。」

 

作曲力をつけるには、色んなジャンルの音楽をたくさん聴いて、たくさん作り続けることが大事。大量のインプットとアウトプットが必要ということですね。
機材を揃えて音楽理論を勉強すればいい音楽が作れるわけではありません。

 

とは言っても、音楽好きであれば言われなくても大量の音楽を聴いてるはず。
中には普段から音楽はあまり聴かないのに作曲家を目指してるという信じられない人が居たりしますが、小説の世界も同じようです。

 

パクリ、盗作論

他人の文体のブレンドは、自分の文体を作り上げるために欠かせないものである。真空状態からは何も生まれない。

 

作曲に限らず、何かを作り出すことは他人の模倣から始まります。作った曲が誰かの何という曲に似ててもいいんです(世に出すか別として)。たくさん作りながら純度をあげていくうちにオリジナリティが出てくるものです。

 

ある曲が過去のアーティストの曲に似てると言って「パクリだ」と安直に騒ぐ人がいます。
もちろん盗作はダメです。が、好きなアーティストに影響を受けて自分の曲が似てくるのは当然のこと。まっさらなオリジナルなんてありえません。

 

似てる曲でも、そこに悪意があるのか、もしくは影響を受けてるだけなのか、パロディなのか、それとも単なる偶然なのかを見極める必要があります。

 

佐野兼次郎氏による東京オリンピックエンブレムの盗作騒動は記憶に新しいところですが、これについてはノーコメントで(笑)。

世間体を気にして自分の道を決めない

よくないのは、自分がよく知っているものや、好きなものや、愛しているもの(私の場合はECホラー・コミックスやモノクロのホラー映画)に背を向けて、友人や親類縁者やサークル仲間に感心してもらえると思うものに手を出すことだ。
金になりそうなジャンルに擦り寄るのも同じようによくない。
小説を書くというのは(中略)金のために知的な不正行為を働くことではない。
第一、そんなことをしても成功するわけがない。お分かりいただけるだろうか、ブラザーズ、アンド、シスターズ。

 

少し耳が痛いです。アニメやゲームなんかに興味があるわけではないのに、アニメ、ゲーム向けの音楽を作ろうとしていた時期があります。作ってて楽しくなかったですね。そこから逆にアニメやゲームに少し興味を持てましたが。

 

まとめ

作曲でも物書きでも、クリエイターにとって必要なマインドにはかなり共通してるものがありますね。たまに全く音楽とは関係のない畑違いの本を読んでみることがあるのですが、言葉が違うだけで本質的には同じようなことが書いてあったりします。

 

S・キングの「書くことについて」もそうですが、違ったジャンルの本を読んでみると意外と”気づき”が得られるのでオススメです。

 

ためになるので、付箋を貼ったり線を引いたりして活用してます。

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