そもそもBGMにアーティスト性が求められているのかって話ですが、出せた方が楽しいよねってことで考えてみました。

BGMではアーティスト性が出せないし作業感半端ないという固定観念

僕は自己表現としてのバンド、アーティスト活動が先にあったので、BGMの作曲というものがとてもつまらなく思えてたんです。

仮にある程度の映像やイメージが先にあれば、そこから大きく逸脱しない範囲で独自性のあるBGMを作るという楽しさはあります。

音楽ひとつで映像の見え方、感じ方はガラッと変わりますからね。

 

もちろん映像を製作する側にもそれなりに意図する見せ方はあるはずなので楽曲の方向性に縛りはあるかもしれませんが、創作活動においては縛りがあった方が逆に動きやすいし、アーティスト性も出しやすい。

 

何が食べたい?」
「なんでも良いよ」
「は?逆に困るし」

 

みたいな(笑)

 

どこでどんな使われ方をするのか分からない、完成形の見えないパズルのピースとしてのBGMを作曲するにしても、まず最初に楽曲の大まかな方向性を決める必要があります。

 

単純に「楽しい」とか「悲しい」などというイメージの大枠を決めることから始まり、使用する楽器や曲の構成など段々と細かい部分を決めながら、最後は重箱の隅を突くような細かいミックス作業を得て完成します。

逆にBGMでアーティスト性を主張していく

で、当たり前ですけど、せっかくBGMを作るなら沢山のクリエイターに使ってもらいたいじゃないですか。
むしろ使ってもらえないBGMなんて社会的存在価値はない。
作った本人のスキルアップには役立ちますけどね。

 

でも、自分の曲を多くの作品で使ってもらおうというモチベーションだと、汎用性の高さを重要視しすぎて結果的に取るに足らない曲ばかりを作ってしまいがちではないでしょうか。

 

汎用性の高いBGMは、言い換えればどこにでもあるようなBGM。
正直、どこにでもあるようなBGMってもう飽和しきってるって思うんですよね。

 

そんな場所に今さら没個性なBGMで挑むのはリスクが高いというか、時間の無駄というか、要するにレッドオーシャンなわけです。

 

だから僕は思うんです。
これからはBGMでもガンガンアーティスト性を出していけば良いんじゃないかなって

 

アーティスト性といっても、別に楽曲そのもののオリジナリティが高いとか、奇抜だとか、実験的などという意味ではなくて、「人の心を動かすBGMを作ることにフォーカスしよう」ということです。

 

具体的に言えば、クリエイターに「このBGMを使って映像作品を作りたい」と思わせる曲を作って、自分を中心に周りを巻き込んでいくということ。

 

さらに具体的に話していきます。

人の感情を動かすストーリーの力を武器にしよう

どうすればクリエイターの創作意欲を掻き立てるBGMが作れるかというと、要は「曲だけでストーリーを感じさせる」です。

 

BGMを作っている方は分かると思うんですが、映像作品に音楽を当てる作業って楽しいですよね。

 

映像はそれ自体が何かしらのストーリーになっていて、そこにどんな音楽を載せるかによってイメージがガラッと変わってくる。

 

だったら、自分の曲で色付けしたらどんな感じに変化するのか、興味が湧いてきますよね。
その逆バージョンで、BGMの持つストーリー性の力で、映像作品を作らずにはいられない状態まで持っていく。

 

人の感情を動かすにはストーリーが有効だと心理学ではよく言われていて、さらに、人を行動させるには人の感情を動かさなければならないとも言われます。
ビジネス業界では「人は感情で物を購入し、あとから理屈で必要性を正当化する」という有名な格言というか、教えがあります。

 

DTM的に言えば、使いもしないプラグインをセール情報に乗せられてついつい買ってしまうあれですね(笑)
感情を煽られてポチってしまい、どうせそのうち必要になるからと買った事実を正当化する。

 

ああ、また話が脱線してしまった(笑)

 

要するに何が言いたいかというと、BGMに強力なストーリー性を持たせようってことです。
別にBGMが先で映像が後付けだって良いですよね。
アーティストのMVとかほぼそうだし。

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ストーリーを感じさせるBGMの作り方は劇伴作曲家から盗もう

劇伴音楽とBGMの定義は一般的には異なるかもしれませんが、それはさておき。
劇版音楽は映像ありきで作られた音楽なので、めちゃめちゃストーリーを感じるんですね。

 

あえて映像の邪魔をしない無機質な曲を作るケースもあるので全部が全部そうだとは言えないけれど、基本的には映像の進行に合わせて曲も変化していくので、映像抜きの音楽だけ聴いても何かしらの情景が脳裏に浮かんできます。

 

ストーリーを感じさせるBGMの最高のお手本ここにあり、です。
ちなみに個人的に好きなのは山本康介、渡辺俊幸、佐藤直紀、先住明、川井憲次(敬称略)あたりです。アップルミュージックで聴いてます。(下にamazonリンクと合わせて貼っておきます)。

 

劇伴曲ならではのテクニックを取り入れつつ、自分でストーリーや映像のイメージを作ってBGMの作曲に取り掛かっても良いし、あるいは好きな映画やドラマ、アニメの1シーンを音をミュートして流しながら、自分なりに音楽を付けてみるのもいいですね。

 

そうやって出来上がったストーリー性の強い楽曲を、BGMとして販売したり配布したりすると、面白いフィードバックが得られるかもしれませんよ。

 

僕も以前、

 

「こんなん、使いどころ限られてるよなあ。汎用性ないなあ」

 

って思いながらニコニ・コモンズに登録した曲が、まるで僕が映像を見ながら作ったかのごとく、とてもしっくりくる場面で使って頂いてびっくりしたことがあります。

 
例えばこの作品の2:55からのオープニングシーンとか、明らかに僕の曲に乗っかる形で作っていただいてて、こういうのすごく嬉しいんですよね。

利用用途が限られたような専門性の高いところを狙っていけば、仮に映像ありきだったとしても、そこにBGMがバシッとハマれば総合的にめっちゃ強力な作品になります。

 

というわけで、販売向けBGMでもストーリーにフォーカスすればアーティスト性は出せるよって話でした。